はじめて過食嘔吐を経験したとき、
それはまるで「奇跡の方法」を見つけたような感覚でした。
たくさん食べても、吐いてしまえば太らない。
完全に吐ければ、痩せることもできる――。
そんな魔法のような行為が、自分の体と心を、こんなにも壊していくなんて。
そのときの私は、想像すらできなかったのです。
でも、地獄のような日々は、思ったよりも早く訪れました。
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一口食べたら止まらない。「思考停止」と「恐怖」のループ
一口でも“禁止していた食べ物”を口にすると、
頭のスイッチが切れたように、過食が止まらなくなります。
「太る前に吐かなきゃ」
その焦りと恐怖で、もう他のことが考えられない。
摂食障害について書かれた多くの本を読みました。
中には、「墓地で過食嘔吐をした」という話もありました。
幽霊よりも、太ることの方が怖かった――
その感覚は、私にとっても、決して他人事ではなかったのです。
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摂食障害が奪っていったもの
この病気は、親子関係、夫婦、友人、恋人……
あらゆる人間関係をむしばんでいきます。
お金、時間、信用、体力、歯、胃……
数え切れないほどのものを、私は失いました。
かつて「鈴木その子」ブームのなか、
治るかもしれないと、何十万円、何百万円と使いました。
エステ、リンパマッサージ、高価な健康食材。
でも、いくら“外側”を整えても、
“内側”は少しも変わりませんでした。
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回復の鍵は「自分を知ること」
たくさんの治療法、栄養指導、プログラムを試して、
ようやく気づいたことがあります。
「何を食べるか」では治らない。
本当に必要だったのは、
「なぜ私はこんなにも食べ物に支配されているのか?」
という問いに向き合うことでした。
自分の内側を観察し、受けとめること。
「どうしてこんなにも苦しいのか」
「私が本当に求めていたものは何だったのか」
そうやって、自分を少しずつ理解することなしに、
回復はありえないのです。
摂食障害は心が混乱し必要なものを見失っているときに生まれます。
その混乱に自分の声を届けるところから、回復への一歩が始まります。
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あなたが失ったものと、いま取り戻したいもの
あなたが摂食障害の中で失ったものは何ですか?
そして今、
取り戻したいものは何ですか?
私たちは、何度でもやり直すことができます。
過去の痛みをなかったことにはできないけれど、
その痛みを「誰かの希望」に変えることはできると、私は信じています。
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🍀 あなたへ届けたいこと
このブログでは、
かつて摂食障害に苦しんだ私が感じたこと、学んだこと、
そして回復のプロセスをシェアしています。
もしあなたが、今まさに苦しんでいるなら――
一人で抱え込まないで。
ほんの少しでも、「分かってくれる人がいる」と感じてもらえたら、それが最初の一歩です。
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心の回復には時間がかかります。
でも、確実に、あたたかな方向へ進んでいけます。
あなたの歩みが、やさしい光に包まれますように。
— カナリアより🕊️
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