アルコールや薬物などの依存症であれば、
「断酒」
「断薬」
というように、
一生それと縁を切るという、
明確なゴールを設定することができます。
でも、
食べ物だけはそうはいきません。
どれだけ苦しくても、
どれだけやめたくても、
食べることをやめることはできない。
ここに、
摂食障害の難しさがあります。
食べ物依存の「難しさ」の正体
「ガソリン」であり「毒」でもある
食べ物は、
本来は生きるために必要なエネルギーです。
いわば、
体を動かすための「ガソリン」のようなもの。
でも、
依存の対象になった瞬間、
それは自分を苦しめる「毒」のような存在にもなります。
生きるために必要なのに、
同時に自分を壊してしまうもの。
つまり私たちは、
毎日「毒」のすぐそばで、
「ガソリン」だけを選び続けるような状態に置かれているのです。
逃げ場がない
お酒なら、
「飲み会に行かない」
「店に近づかない」
というように、
物理的に距離を取ることができます。
でも食べ物は、
1日に何度も目の前に現れます。
スーパーに行けば必ず目に入り、
家族がいれば食卓を囲むことになります。
逃げることができない。
それが、この苦しさの大きな特徴です。
社会的な「正しさ」
「食べることは良いこと」
この当たり前の常識が、
かえって苦しみを深くすることがあります。
食べすぎれば罪悪感に襲われる。
食べられなければ不安になる。
どちらに転んでも、
「普通のことができない自分」
という感覚に苦しむことになります。
だからこそ必要な視点
摂食障害は、
「やめる」ことを目標にするとうまくいきません。
必要なのは、
「関係を変えていく」という視点です。
食べ物を敵にするのではなく、
少しずつ距離感を整えていく。
怖いものから、
少しずつ「扱えるもの」に変えていく。
その積み重ねが、
回復につながっていきます。
最後に
食べ物は、
あなたを苦しめるためにあるものではありません。
でも今は、
そう感じてしまっても無理はありません。
無理に好きになろうとしなくていい。
ただ、
少しずつ関係を変えていくことはできます。
それは、
一口かもしれないし、
一回の食事かもしれない。
その小さな変化が、
確実にあなたの未来を変えていきます。

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