太ったんじゃない。むくみだった──過食嘔吐と体型変化のほんとうの理由

摂食障害 依存 気づき

摂食障害に悩む人にとって、「太った」「体重が増えた」「お腹がぽっこりしている」という感覚は、心の嵐を引き起こすほどの衝撃があります。

でも、実はそれ、太ったのではなく“むくみ”だったかもしれません。

体重の変化、体型の変化、それは自分が悪いんじゃなくて、身体が出しているSOSのサインなんです。

むくみは、むくわれない。

「痩せたい」「太りたくない」──そんな強い思いから、過食してしまった罪悪感を、嘔吐という方法で帳消しにしようとする。

でも、身体はそんなに単純にはいきません。

嘔吐を繰り返すことで、体内のカリウムやナトリウムなどの電解質バランスが乱れ、血液中のタンパク質(アルブミン)も低下します。

これが「低アルブミン血症」と呼ばれる状態で、水分を保持・排出する機能がうまく働かなくなり、身体のあちこちがむくんでしまうのです。

過食嘔吐という苦しい行動の果てに、「顔がパンパン」「足がだるい」「下腹部が出てる」といった見た目の変化が現れる。

でもそのむくみは、心の痛みを代弁している身体の反応

どれだけ頑張っても、むくみはむくわれない──そんな残酷さすら感じることもありますよね。

むくみの正体は「栄養の乱れ」

たとえば、低カリウム血症になると、細胞内外の水分バランスが崩れて、手足やお腹がむくみます。

また、栄養不足で筋肉や皮膚のハリが失われると、わずかな水分のたまりでも「太ったように」見えてしまいます。

実際には、体重がそれほど増えていなくても、水分が溜まっているだけでお腹がぽっこり膨らんで見えることもあります。

これを見て「太った」と感じてしまうのは、とても自然なこと。

でも、実際は身体が必死にバランスを取ろうとしているサインなんです。

自分を責めなくていい理由

摂食障害の回復には、時間がかかります。

むくみや体型の変化があると、すぐに「私は間違ってる」「もっと頑張らないと」と思いがち。

でも、それは違います。

身体は、ちゃんと生きようとしているだけ。

そしてその身体の声を、「嫌なもの」として遠ざけるのではなく、「ありがとう」と言ってあげられる日が来ると信じています。

おわりに──見た目の奥にある、本当の自分を大切に

「太ったかも」と思ったとき、それがむくみだったと知るだけでも、心が少し軽くなります。

そしてそのむくみも、身体と心が傷ついた証拠であり、今を生きている証。

どうか、「むくんでいる自分」も嫌いにならないで。

それは、あなたの心が今日まで生きてきた証拠でもあるのですから。

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