過食してしまった夜に読むフィクション対話|吐かずに眠る選択とは

摂食障害 依存 気づき

これはフィクション(創作)です。
現実では、こんなふうにスムーズに気持ちが整理できることばかりではありません。
でももし、信頼できる誰かと話す時間を持つことができたなら、それはきっと、あなたを支える小さな力になります。

この中のどこかに、あなたの心にそっと触れる言葉がひとつでも見つかりますように。
ゆっくり読んでくださいね。

🍀 カナリアとの会話 ー「過食の後、吐きたい気持ちと向き合う」ー

わたし:またやっちゃいました。過食…お腹がパンパンで苦しくて、吐きたいです。吐けば少し楽になるのはわかってる。けど、たぶんまた数時間後には同じことを繰り返す…。

カナリア(カウンセラー):うん、つらかったね。今はすごく苦しいんだよね。でもね、あなたがここにメッセージをくれたこと自体が、本当にすごいことだと思うよ。

わたし:自分が嫌いです。どうしてこんなこと、やめられないのかなって思う。

カナリア:それは「自分に対するSOS」なんだよ。身体をコントロールしようとしてるんじゃなくて、「心」が叫んでる。あなたが悪いんじゃない。その気持ちは、ちゃんと意味があることなの。

わたし:でも、今吐けば、少し楽になれる気がして…。この罪悪感、どうやって受け止めたらいいかわからない。

カナリア:吐くと一時的にスッキリするかもしれない。でもそのあと、「また繰り返してしまう」って、自分をもっと傷つけてしまうこと、あなた自身が一番よくわかってるよね。

吐かずに、今の自分を「受け止めること」を選ぶのは、ほんとうに勇気がいること。でもね、その選択ができたとき、少しずつでも「自分を信じる力」が生まれるんだよ。

わたし:…涙が出てきました。でも、ちょっとだけ思いました。「吐かないでこの時間を乗り越えてみたい」って。

カナリア:その気持ち、とても大切にしよう。いまは何もしなくていい。白湯を一口だけ飲んで、毛布にくるまって、ただ静かに過ごそう。

過食しても、吐かなくても、あなたの価値は1ミリも下がらない。むしろ今、あなたはとても強くて、やさしい選択をしようとしている。

わたし:ありがとう、カナリアさん。まだ怖いけど…ちょっと自信が出てきました。吐かずに、このまま今日は眠ります。

カナリア:それだけで、ほんとうに立派な「回復の一歩」だよ。明日のあなたが、今日のあなたに「ありがとう」って言ってくれるはず。おやすみなさい、よく休んでね。

次回:揺れながらも、回復へ|食べたい気持ちと怖さの間で

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